「新型コロナ」感染拡大の封じ込めに成功した台湾は、世界でも注目を集めている。
台湾では、日本の「新型コロナウイルス対策本部」に相当する「中央感染症指揮センター」が開設されたのが1月20日。
日本の「新型コロナウイルス対策本部」が設置されたのは、1月30日となる。
対策本部を設置したのは、わずか10日違いなんだけど、台湾の迅速な対応策は国内外で評価が高い。
日本もコロナ感染による死亡者数が少ないんだけど、欧米からは「たまたま」とも言われてしまっているのが悲しいね。たしかに後手後手にもかかわらず感染者数も死亡者数も少ないっていうのは「たまたま」という印象が強い。
台湾がコロナ封じ込めに成功したワケ
2003年に中国で発生した「SARS」。この時も中国が虚偽情報を流していたことから、武漢の「コロナ情報」を信用せず、早い段階から防疫対策を実施していたことが分かっている。
1.昨年の12月31日から武漢発直行便の検疫を強化
2.専門家が一切を仕切り、その専門家の話を指揮センター・指揮官(陳氏)が分かりやすい言葉に置き換えて国民に伝え、感染症予防に協力を求めた
3.どんなに難しい決定でも、1~2時間で答えを出す
スピード感ある決定が印象的。
「どんなに難しい決定でも1~2時間で答えを出す」ってスゴイけど、指揮センターの指揮官(陳氏)が医師だったこともプラスに働いている。適材適所だね。
現場は混乱することも多かったようだけど、陳指揮官はとにかく「やった方がいいかどうか」で動いてきたそうだ。「やらずに後悔するより、やってしまえ」という感覚かね。
上記の他にも台湾にとって結果的に幸運だった点もいくつかある。
2014年の市場開放を進める中台が結んだ「サービス貿易協定」というもので、中国と急接近する内容(市場開放)に学生らが「ひまわり学生運動」を起こして、締結阻止につなげているんだよね。
「サービス貿易協定(市場開放)」の内容は、中国側が金融や医療など80分野、台湾側が運輸や美容など64分野を開放するというもの。
もし締結されていたら、さらに中国人の往来が激しくなっていたのは間違いない。
この締結阻止を中国が黙っているはずもなく、圧力強化の一環として、昨年8月から中国から台湾への個人旅行者を全面的にストップしている。
これにより中国からの訪問者も激減し、武漢発と言われている「新型コロナウイルス」を最小限に抑えることができたとも言える。
台湾でも国によるマスクの配布が行われていて日本と比較をしてみると、
アベノマスクの配布はいまも届いていない家庭がほとんど。(5月20日現在)
台湾では、デジタル担当閣僚の天才プログラマーが責任者を務め、マスクを配給するシステムを構築、早々に国民へ配布されている。
この他にもマスクがどの店にどのくらい在庫があるのかを把握できるアプリも開発したというから国民としてはありがたい。
マスクも中国からの輸入に頼っていたものを、在庫や生産を台湾当局下に置いている。
上記のコロナ対策のおかげで、
4月の台湾の感染者数は
なんと0人!!!
台湾
人口 約2,360万人
総感染者数 429人
新感染者数 0人
死亡者数 6人
(2020年4月28日現在)
いまではマスクを1500万枚製造する能力を持ち、欧州に700万枚、米国に200万、日本に200万枚、友好国に100万枚を贈呈したそうなんだけど、品質も高く、各国の政府関係者からも感謝されている。
反面、中国の嫌がらせは続いていて、中国の妨害によってWHOからも排除されたまま。WHOに加盟できないということは、WHOが世界各国に流している情報を受けとることができないのだ。
いまのWHOが中国寄りということもあるし、中国が台湾を国として認めていない事情も関係しているのだろうね。日本政府も台湾の独立は支持できないとしつつも、WHOオブザーバー参加は支持している。
※オブザーバー・・・議決する権利はないけど参加できる人や国
仕事も「ただやってればいい」という姿勢は、すべてにつながってくるものだと思う。緊張関係があろうがなかろうが、普段から緊張感をもって対応していくことが大事ということだね。
オイラも頑張らねば。。。