大手ホームセンターのニトリ、カインズのバスマットやコースターから規制値を超える「アスベスト」が含まれていて自主回収されていることが発表された。
その数、なんと240万個。
製品はすべて中国製で、バスマット、コースター、石鹸トレー、除湿シート、吸水トレーなど9製品。アスベストが含まれた原因については、現在調査中とのこと。
家にある製品でバスマット、コースター、石鹸トレー、除湿シート、吸水トレーがあったら、ニトリ、カインズで購入したものでなくても、該当製品が中国製だったら一時的にでもビニール袋に入れて購入先に確認した方が安心できるかもね。
なんで健康被害が指摘されているのに、
アスベストが使われるんだろね。
中国製ということもあるのかね?
中国工場では、勝手に原料を安価なものにしてしまうことがあると聞いたことがあるけど、その辺も関係しているのかなぁ。
ちょっと調べてみた。。。
もくじ
なぜ製品に規制値以上のアスベストが含まれていたのか?
今回問題となっている製品の主な素材は「調湿」「耐火」「脱臭」に優れた性能を持つ「珪藻土(けいそうど)」。
「珪藻土」にアスベストが含まれているような印象を持った人もいると思うけど、「珪藻土」にはアスベストは含まれておらず、「発がん性」もない素材。
ニトリやカインズの製品に発がん性のある「アスベスト」が規定値以上の数値が検出されたのは、中国がアスベストの使用に関して規制をしていないというのが問題なのかもしれない。
中国はアスベスト鉱山を持っていて、埋蔵量は世界第三位、使用料は世界二位というトンデモ状態。もちろん欧米では、製造・販売・輸出入の禁止あるいは規制されている国がほとんど。
今回の製品はニトリもカインズも「珪藻土」を使ったものを発注しているわけで、アスベストではない。
そういう意味ではニトリもカインズも防ぎようがないというか、販売前のチェックというのは難しかったような気がする。もちろん許されることではないけど、契約書には日本国内のルールも含めた内容が明記されていただろうし、過去の実績から安心して発注をかけていたように思う。
中国で規制されない限り、
今後もアスベストが規制値以上に含まれる製品が日本に届くのかもしれないね。
アスベストとは
アスベスト(石綿)は、繊維状の天然の鉱物で、酸やアルカリに強く、耐熱性や耐火性に優れた素材。
自然にある鉱物で耐熱性や耐火性能が優れている。しかも丈夫で安価に仕入れることができるから、いろいろな建築材料に使われていたんだよね。反面、アスベストは「発がん性」があり世界共通の認識となっているから、使用は避けた方がいいに決まっている。
アスベストというのは、
ブラシのようなモノでこすると
簡単にアスベストが飛散してしまうんだってね。
だから対策の講じられていなかった
小中学校で吸い込んでしまった人が
多いとも言われている。
当時の車や二輪車のドラム式ブレーキや
クラッチディスクにも使われていたわけで
すでに結構な数が走っていたから、
相当量のアスベストがまき散らされていたと思う。
それにアスベストが大量に使われていた建物が古くなって取り壊しになったときの飛散量もすごそうだよね。
アスベスト飛散防止策として、建物周辺に集塵装置や防塵ネットを張ることは義務付けられているけど、これまでにも実際にきちんと対策が講じられていなかったことも報告されている。
事業者がどこまでしっかりやるかは分からないよね。。。
アスベスト(石綿)問題
アスベストは、1970年~90年代に建築材として大量に使われて、その後、アスベスト製品を作っていた工場で働いていた人、アスベストが使われたマンション等の住人の健康被害や建設現場の作業員がアスベストを吸い込んで肺の病気になったという事例が相次ぎ、各地で賠償問題に発展。(アスベスト素材は1941年頃から使われ始めたと言われている)
国やメーカーに責任があるとの判決が下されている。
アスベスト問題は、建築資材に使われて建設現場作業員やそこに居住する住民の健康に被害が出始めたことで世間に知られるようになったけど、
問題は、アスベストで健康被害が出たということに加えて、当時の検査、使用許可を出していた関係部署と建設業あるいは車業界との癒着がなかったのか・・・というのも究明してほしいところだよね。
アスベストに関する法改正
1975年(昭和50年) | アスベスト含有率が5%を超えてはいけない |
1995年(平成7年) | アスベスト含有率が1%を超えてはいけない |
2006年(平成18年) | アスベスト含有率が 0.1%を超えてはいけない |
国際的にはアスベスト規制の動きが強まるなかで、
1975年に「アスベスト含有量が5%を超えてはいけない」という法改正がなされていて、海外と比較しても10年遅れて規制がなされていることから、この遅れはなんだったのか。しっかりしてほしいなぁと思ってしまう。
安価で使い勝手の良い「アスベスト」が使えなくなると建設業界あるいは自動車業界は困ってしまうから、「アスベスト使用禁止」になる前に建設業界やら自動車業界が政治家やら関係省庁に使用継続できるようお願いしていたことはないのかね?
もちろん「癒着」があったと断定はできないけど、国と企業の関係性が国民の生活、命が脅かされるようなことがあってはならないことだからね。
上記規制のタイミングから、
1975年以前の建物にはアスベストが含まれる可能性が非常に高いということになり、1970年~90年代に建てられた鉄骨造りまたは鉄筋コンクリート造りのマンションや公共施設は、注意をした方が良いと言われている。
木造住宅の一戸建にはほとんど使われていないというのも頭に入れておきたい情報だよね。
だけど規制後も
「吹き付けアスベスト」という機械を使って「アスベスト」と「セメント」を吹き付ける作業が日本各地のマンションや公共施設(小学校、中学校)で行われていたというから、たまらんよね。
オイラの通っていた小学校、
中学校は大丈夫だったのかなぁ。
(苦笑)
アスベストが使用された建物の見分け方
アスベストが使われた建物かどうかを見分けるのは、素人では難しく、専門の人に依頼するしかないみたい。
たしかにそうだよね。
1975年で5%、1995年で1%を超えてのアスベスト使用が禁止されているけど、全体の含有量なんて目で見てわかるものではないからね。
専門の人というのは
・建築物石綿含有建材調査者
・石綿作業主任者技能講習修了者
の作業経験者、または日本アスベスト調査診断協会に登録されている人のこと。
一応、目安というかアスベストが使用されている可能性だけに焦点を当てれば「1970年~1990年代に建てられた、またはリフォームされた建物」には注意をすることかもね。
あっ、だけど
解体工事で出たアスベストが含まれたコンクリートっていうのは、再生砕石としてリサイクルされて道路やら砂利として使われているというから勘弁してほしいよね。
自治体が規制をかけて対策をしているけど、
なかなか問題は解決していないようだ。。。
アスベスト禁止で明日ベスト。
ち~ん (-_-;)