潰瘍性大腸炎って、どんな病気なの?

潰瘍性大腸炎は、白血球が自分の腸管粘膜を外敵と判断して、誤って攻撃してしまうという免疫システムの異常が続いている状態。

簡単に言うと、サッカーの決勝戦でチームメイトが突然、仲間からボールを奪って味方ゴールに向かってシュート、その得点が決定打となって敗戦、チームメイトにフルボッコされてしまうという感じ。

いまのところはっきりした原因が分かっていないから、治療が長期間にわたる人もいれば、寛解(かんかい)と呼ばれる安定した状態になる人もいます。

以前はめずらしい病気でしたが、1980年以降は増え続けて、最近では毎年5,000人以上が発症、現在では22万人を超える患者数になっていると言われています。

潰瘍性大腸炎の罹患(りかん)範囲も個人差があり、下の図のように肛門あたりの直腸炎型、腸の半分くらいが炎症を起こしている左側大腸炎型、大腸全体に及んだ全大腸炎型の3つとなります。

潰瘍性大腸炎

ちなみにオイラは最大・最強の「全大腸炎型」でした。

政治家や芸能人、スポーツ選手なども

現在、潰瘍性大腸炎を患っていても、政治家や芸能人、スポーツ選手など幅広い職業で活躍されています。元首相で二世議員や人気お笑いコンビ、元グラビアアイドルなど、途中お休みを取られていたようですが、見事に復帰されています。

もちろん個人の症状にもよりますが、潰瘍性大腸炎を患っても、社会で活動をしていけるようになります。

中高生から社会人まで発症

発症年齢は15歳~35歳が多く、発症率に性別の差はありません。小児や50歳以上の方も発症することがあります。

中学生、高校生時代に発症し、満足に通学できなかった方や、仕事を休みがちで、同僚や上司に理解されず、退職することになったりと様々な経験を持った患者さんがたくさんいます。

そんな厳しい状況の中でも「気兼ねなく体調に合わせて仕事ができる環境をつくろう」と潰瘍性大腸炎の患者さん同士が集まって会社を立ち上げたり、入院中の過ごし方・楽しみ方、恋愛、結婚など前向きに生きる方が多いのも事実です。

現在でも主に薬による治療が行われていますが、国内はじめ海外での研究も進行しており、根本利用の開発も期待されています。

潰瘍性大腸炎の症状

粘血便・・・粘液と赤く血のまじった便です。粘液は水たまりにツバを吐いたときのような透明のものです。膿などが混ざった便が出ることもあります。

症状が重いときは、「血の混じった便」というよりも「血の海に浮かぶ便」という感じです。

下痢・しぶり・・・下痢は人によってさまざまで、1日に数回程度から10~20回以上の方もいます。私も一番症状が激しいときは、1日に20回以上もトイレに駆け込んでいました。

便とオナラは健康な時と比べてにおいが少なく、排便の時は独特の臭いがあります。また便意をもよおすのに便がでない「しぶり」とよばれる症状があります。

その他、オナラと一緒に粘液や膿が出てしまうこともあります。正直、「しぶり」はやっかいです。オナラと思ってプスッとすると、ドロッとした粘液や血の混じった膿が出てしまうわけですからね。対策としては、症状が安定するまで、オナラもトイレに駆け込むのがベスト。

1)下痢、血便、粘液が混ざった粘血便

2)腰痛。左下腹部の痛みが多いようです。

3)発熱、食欲不振、体重減少など。

4)寛解期と再燃を繰り返すことが多い。症状が6か月以上続くこともあります。

便の形状

潰瘍性大腸炎の便の形状は、個人差ありますが、バナナ状、形の整っていないもの、シカのフンのようなもので、多くは下痢になります。

体調も良くなり、固形の便がでるようになっても便のところどころに血の塊(かたまり)のようなカサブタのようなものが付いていたり、ドロッとした透明の粘液が一緒に出てくることもあります。

この病気は30歳以下の若い成人に多く、原因は明らかになっていません。便に出血が伴っていたり、体重減少など不安になってしまう症状などもありますが、生存率は一般の人と比べても変わりませんし、普段通りの生活を続けることができます。

生活環境に関係した社会的ストレスなどで発症したり、症状が悪化することもありますので、身体的、心理的な治療なども考慮しながら上手に付き合っていきましょう!

体調が良くなってくると(寛解期=症状が落ち着いている状態)自己判断で薬の量を減らしてしまったり、中止してしまったりしてしまいがちですが、薬物利用を続けることは潰瘍性大腸炎の悪化を予防し、寛解期を維持することにつながりますので、まずは主治医の先生に相談をし、薬の量を調整してもらったりすることが大切です。

また、発病してから10年以上の長期経過例では大腸がんの発生率が高くなるとも言われており、定期的な大腸内視鏡検査が必要です。

1.再燃寛解型  良くなったり、悪くなったりを何度も繰り返す

2.慢性持続型  寛解期がほとんどみられず、下血が続く

3.急性激症型  発症から急激に症状が悪化する

4.初回発作型  最初に発症しただけの人。将来再燃寛解型になる可能性もある。

どのように診断されるのか?

症状の経過と病歴などを確認し、血性下痢を引き起こす感染症との区別をします

血液検査、検便

一般的に注腸X線検査や内視鏡検査による大腸検査を行います

特徴でもある「びらん」や「潰瘍」が認められれば潰瘍性大腸炎と診断されます。様々な症状の程度により、軽症、中等症、重症、激症に分類されます。

潰瘍性大腸炎の体験記も併せてお読みください。

    

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「おなかがグー」の管理人シンメイです。日々の出来事や体験などを投稿していきますので、よろしくです。 ブログタイトルの「おなかがグー」は、パソコン等で情報を集める空腹時にも似た日々の作業と潰瘍性大腸炎である私のお腹の具合をイメージして名付けました。