台風15号の影響で千葉県市原市のゴルフ練習場の鉄柱が倒れて住宅被害が出ている問題だけど、国立競技場を解体した実績のある「フジムラ」という大手解体業者が無償で撤去作業をしてくれるという。これは本当にありがたい話だと思う。
ただ全世帯の同意がなければ進めないと言っていて、費用も概算で約4000万円もかかるようだ。
当然、条件もあって、
「作業中に住居がさらに壊れても一切責任を負わない」
とある。
被害住民からすると一日でも早く撤去してほしいだろうけど、補償が何も決まっていない状況でこれを進めてもらうのはリスクが大きい。
ゴルフ場オーナーも台風直撃とわかっていて、ネットを降ろさなかったのはマズかったと思うけど、念のためこの鉄柱の基礎部分も調べてもらった方がいい。これだけの鉄柱を建てるとなったら、支柱の基礎は大きく深くしないといけないはず。解体されてしまったら、何もわからなくなる。
ゴルフ場のオーナーは
「自然災害だから鉄柱の撤去以外の補償は一切しない。保険会社と話をしてほしい」
と説明していて、仮に被害者が保険会社と話し合うとしても、保険会社に現状の把握をしてもらわないといけないだろうし、どこまでが自然災害として認められるのか、撤去中に発生した破損が大きかった場合の補償はどうなるのか・・・など確認したいことは山ほどあるはず。
被害住民の声も割れてしまって大変だと思うけど、住民の方もできるだけ写真をたくさん撮って記録を残しておくことをオススメしたい。建物だけじゃなく、支柱の根元や反対側のネットなど、関係のなさそうな箇所すべて。
写真は鮮明なものがいいから、手ブレや画素数の低いものを避けて誰がみても同じ判断ができるようなものが望ましい。
建築に関連した裁判というのは弁護士選定が非常に難しいから、被害者住民も心折れずにがんばってほしい。