潰瘍性大腸炎の営業マン 宝くじが当たった! 体験記-10

 

潰瘍性大腸炎になった営業マンは、お客さん回りじゃなくてトイレ回りが日課。

これ大事。。

 

打合せが長引きそうな案件のときは、お昼を食べずに訪問もするし、訪問前の10~20分は、必ずトイレにこもって汗をかく。

これ重要。

 

自分は花粉症も飼ってるから、鼻の中は、常に蚊に刺された状態。これも営業マンにはツライよね。

 

かなり前の話になるけど、資料をテーブルに置いて説明をしていたら、なんの前触れもなく鼻水が

「タラ~」

と資料の上に垂れてしまった。。。

 

「ポタッ」

って音がしたから、お客さんも鼻水の垂れた資料の上に目が行ったものの、知らぬフリをしてくれた。

あれは、恥ずかしいよなぁ。





話を戻すけど、

営業にとって大事な新規開拓をしていたときのこと。

 

営業マンの新規開拓って、テレアポや、課題のありそうな所に通いつめたり、飛び込み営業などいろいろある。テレアポは得意じゃなかったから、興味のある会社に定期的に通い続けたり、飛び込み営業をしていた。

 

通い続けた会社のひとつに銀行系の仕事があるんだけど、取れたときはメチャメチャ嬉しかったねぇ。

 

最初は窓口の方を相手に話をしていくんだけど、自己紹介から始まって、銀行系の記事をまとめて届けたりすること1年半。あるとき、うちの扱っていた商品に興味を示してくれて

「上司が話をしたいと言っているので・・・」

って電話がかかってきたんだよね。しかも、その電話がかかってきた時に、オイラが勤めていた受付スタッフが

 

受付 : ○○銀行から、電話です。

おいおい、周りにも聞こえちゃうでしょ~。。。嬉しさ半分、得意気に電話を取って、話をして切ったら

上司 : ローン?借金か?

私  : 宝くじが当たりました!

と言って、笑い転げたことがある。予算のある所だったから、初年度だけでも1000万位の売上にはなったかなぁ。いやちょっと盛り過ぎたかな。。。失礼。初年度は、600万くらいかな。。。(6 ̄  ̄)ポリポリ

 

まぁそんなこんなで、飛び込み営業もやっていたんだけど、潰瘍性大腸炎になってからの飛び込み営業は無理がある。飛び込むのはトイレばっかりだからね。(笑)

 

正直、営業できないかも・・・

何度もそう思った。

 

その日は、法人の入る建物を適当に選んで、上層階から下りていく計画だった。一番上の階に到着して、初めてのお客さんの受付電話を手に取る。

呼び出しボタンを押して

 

「プルルル、プルルル」

 

とコールが鳴ったとたん、あの怖ろしい怪物に襲われそうになったのだ。

”しぶり” が来る。すぐに逃げなければ!!

 

※「しぶり」と言うのは、便意をもよおすのに便がでない症状で、オナラと一緒に粘液や血の混じった膿がでてくる。ガマンできない便。

 

すぐさま受話器を置いて、廊下に移動。話かけられたら大変なので、とにかくオシリの筋肉に力を入れて、競歩の姿勢で廊下からエレベータ前に。お客さんは追いかけてこなかったので、助かった。。。

 

古い建物のせいか、ボタンを押してもエレベーターがなかなかこない。。。トイレに行きたいと思ったときは、どんなに早いエレベータ―も遅く感じてしまうんだけどね。

 

「う~、きたきたきた ”しぶり” がきた~」

・・・(゚_゚i)タラー・・・

 

” しぶり ” と思われる押しをガマンしながらエレベータを待つ。もう何も考えることができない。階段から下りてもいいけど、階段の段差は、潰瘍性大腸炎患者にとっては、大敵なのだ。

階段から片足が離れて宙に浮く瞬間、おしりの筋肉に緩みが発生して、漏れやすい状況となる。。。(いや、「漏れることが多い」に修正かな)

 

なんとか一番下のフロアに到着。トイレも探してみたけど、見つからない。必死の形相で建物の外に逃げだし、トイレを探す。

 

頼む、トイレー。

 

そば屋さんが目に留まったので、急いでそば屋さんに入った。この時ほど、そば屋をそばに感じたことはない。そば屋大好き~って感じ。

 

「すみません、トイレ貸してください。m(__)m」

 

個人店に入るなり、トイレを貸してもらうのは勇気がいるけど、そんなこと言ってられないからね。最初は個人店に入ることは出来なかったけど、最後の手段として利用させてもらっていた。。。

 

用が終わって、トイレから出てお店から出るときのコメントも準備しておくのがベストで

「ありがとうございました。体調を崩しておりまして、助かりました」

だいたい上のようなお礼を言って、お店をあとにする。

 

潰瘍性大腸炎になったばかりの頃に駆け込んだ新宿のラーメン屋では、トイレを借りたあと、お礼の言葉とは別に500円玉をカウンターに置こうとしたら、

「いらねぇ、いらねぇ、また来な!」

って粋なことを言ってくれた。

心からお礼を言って、お店を出たことを覚えている。

ああいうときは、ほんと嬉しいよね。

 

そう言えば、最近の最新トイレに蓋(ふた)が自動で開くモデルがあるけど、あれは健康な人にはいいけど、潰瘍性大腸炎の人は、あの「ウイ~ン」て上がるスピードには耐えられないよね。

きっと知らずに入ったら勢いでトイレを汚しちゃうよ。(笑)

 

最初の1年は、売上激減してもいいから、ゆっくり身体を休めながら、喫茶店で時間をつぶしたり、ファミレスで読書をするなど、自己啓発しながら、新しい自分探しをしてもいいかもね。

潰瘍性大腸炎の営業マン(ウーマン)、がんばれよ~。

    

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「おなかがグー」の管理人シンメイです。日々の出来事や体験などを投稿していきますので、よろしくです。 ブログタイトルの「おなかがグー」は、パソコン等で情報を集める空腹時にも似た日々の作業と潰瘍性大腸炎である私のお腹の具合をイメージして名付けました。