いやぁ、
「ロボットに課税」という考え方は一考の価値ありそうだね。
ロボットを導入している企業からしたら、
効率化、経費削減、不良品等をなくすための施策であるわけで
いままでの投資が
「えっ?」
ということになる。
ただ誰もがなんとなく感じている通り
今後20~30年でロボットは様々な分野で人間がしてきた仕事をしているだろうから、人の労働から生まれていた税金も失われていくことにもなる。
何かしら今までにはない課税方式を考えないといけない。
” ゲイツ氏は、荷物を運搬するドライバーや、倉庫の管理、清掃などといった仕事は今後20年ほどでなくなり、人工知能を搭載したロボットがその仕事を担うだろうという考えを示している ”
日経ビジネス
もしゲイツ氏が予想する社会になったら
大多数の人間がする仕事というものは、労働単価の低い業種になってくることも考えられる。そうなると一人一人が納める税金も購買力も少なくなってくるわけで、国が管理する公共の施設、インフラ関連も老朽化したままで、生活空間の荒廃にもつながってくる。
大企業が作りだす製品も売れなくなるという悪循環が生まれる。
また日経ビジネスの記事には
” 代替ロボットが、人間をはるかに超えた生産量を実現し、その上、はるかに高品質な製品を生産し始めたら、生産量や品質の向上に比例させて課税額を増やせばよいのだろうか? しかし、である。視点を変えれば、より優れた仕事や、高い生産性、品質の向上を求めて設備投資をした企業に対し、税の負担を重くするというのはいかがなものだろうか。”
” ゲイツ氏は「たとえ自動化ロボット導入のスピードを遅らせても、課税をした方がよい」と同じインタビューで述べているのだ。その考えに従えば、ロボット労働の時代へとソフトランディングさせるために、技術開発のスピードにブレーキを掛けることになるわけだが、人間はテクノロジーの発達にブレーキをかけてもよいものなのか? ということだ。それは理にかなっていることなのか? “
とも述べられている。
まず「ロボットに税の負担」に関してだけど
企業努力で現在に至る大企業のロボット投資に対して、税をかけるというのは、それは感情的にも企業がかわいそうと思える。
ただ世界に誇る大企業には、補助金やら税金の軽減策、その他さまざまな優遇策があることも事実だ。
ロボット税は考えるに値すると思うけど
当然、業界の大反発が予想される。
どの国の政治家、官僚もなかなか動けないネタだろうね。
でも業界の大反発を生み出すのであれば、大企業に対しての税優遇策をどうするか並行して考えていけばよいと思う。
時代も変われば
思考も変えないといけないよね。
ロボット税がダメなら、
大企業に在籍する優秀なスタッフや有識者と共に新しい税の道を考えていけばいい。
きっと国民から税金を取っていくことに落ち着くだろう。(笑)
「技術開発のスピードにブレーキをかけてしまうことになる」
というコメントもあるけど、これはオイラのコメントにも矛盾が生じてしまうんだけど、
それも必要なときがある。。。という考え。
実際に30~40年以上も前に米国では、電気自動車の開発を停止させたという記事を読んだことがある。巨大なガソリン業界の反発などもあったとも言われていて、ほんとかどうかはわからんけど、それによって守られてきた雇用があり、経済効果も大きかったように思える。
最近では、自動車メーカーの本田技研工業(ホンダ)が2足歩行ロボット「ASIMO(アシモ)」の開発を取りやめて、研究チームも解散したと発表されたけど、上の記事などからも「なぜ?」と思うところはあるよね。
ホンダほどの大企業にもなれば、人々の幸せや社会環境を考慮した経営をしていくことが理想でもあり、
「アシモの開発を続けていくと社会はどうなっていくのか?」
という想像力も必要になってくる。
「技術開発のスピードを下げる」
ということは、企業の存亡も意味しているわけで、大変な決断だもんね。
まぁ今回のホンダの決断は、単に経営上(予算)の問題である可能性も高いし、表向きの開発停止ということも考えられるわけだけど、今回のような国民の生活に大きな影響がでるロボット開発に関しては表向きに「技術開発のスピード下げる」という施策もありのように思える。
たのむぞ、ロボット!(笑)