弁護士依頼も難しい 雨漏り物件トラブル(Vol-2)

初めて投資物件を購入する際に、びっくりしたことの一つに、オーナーチェンジの投資物件は、基本的に室内が見れないということだ。投資家の人たちにしたら、当たり前のことだろうけど、貧乏人だったヒヨッコの自分には、部屋も観ずにワンルームを購入することなど考えられなかったのだ。

まぁ、人が住んでいるのだから、当たり前と言えば当たり前だけど、厳密には、販売する業者が商品としての物件確認を怠っているという見方もあるので、いまの業界の常識が非常識なのかもしれない。

 

室内を確認せずに購入させられるということは、何か室内に問題があったら、オーナーはできるだけ賃借人がいる状態で売却をしようとするよね。。。(≧ヘ≦)

部屋を見学したいと交渉しても、住人と連絡取れないだの、他に購入者を優先するなどと言って、思うようにいかないことも考えられる。




そして私は、室内に問題のある部屋をつかまされてしまったのだーーー。( ̄▽ ̄;)!!ガーン

販売元は、地場に強い大きな不動産会社だったが、オーナーと計画的犯行だった可能性もある。

販売元S社とオーナーの関係は、

投資用中古ワンルーム 雨漏り物件つかまされた~ Vol-1

を読んでくださいね。

 

雨漏りを知っていながら、それらを伝えずに売却することは法律で禁止されている。不動産売買には「告知義務」があるからね。

 

雨漏りが発覚してからは、販売元のS社が中心となって修繕をすることになり、なんとかなりそうな気配だったが、信用はできない。

 

すべての修繕が終わってから、偶然にも台風がやってきた。(ラッキー!)

 

私の知り合いに頼んで、次の日に部屋の写真を撮ってきてもらったところ、なんと水たまりがあるではないか・・・。こちらで確認した水たまり報告は販売元のS社には伝えず、S社の報告を待った。

 

S社より期待通りの回答あり。

販売元S社 「問題ありません!!」

わたし   「私の知り合いにも確認してもらいましたが・・・」

販売元S社   「・・・・・」

 

こりゃ、長引くな。

専門的な分野だから、弁護士を通しておこうと早速探し始めた。

 

先に言っておくけど、よっぽど力のある人に頼まない限り、相手が大企業だと弁護士も動かないということ。

 

大手企業は、高い顧問弁護士料を払っているわけで、大手不動産会社などは「顧問弁護士名」を明記している所もある。これは伊達(だて)じゃないよ。しかも有名な弁護士であれば、その会社が悪くても好き勝手なことは言えないし、慎重に事を進める必要が出てくる。

 

まぁ、訴訟を簡単に起こさせないための保険料だね。

 

まず1件目の弁護士事務所は、1か月以内に相手先に資料を送ると言っていたが、いつになっても連絡がない。催促をしても対応する気配もなく、後日、受けられないとの連絡が入った。

 

「えっ?」

 

と思ったけれど、そこで押し問答していても仕方がないので、とりあえず新たな法律事務所に連絡をしてみた。10名くらい在籍する実績と経験のありそうな事務所。

 

とりあえずトラブル内容、相手先企業の名称を伝えると、

「うちとは利害関係がありませんので、受けられると思います」

との回答。

 

ところがだ。。。

訪れてみると、電話で話をした担当者(弁護士)に前向きなコメントが感じられない。相手を擁護し、逃げているようにも感じる酷い内容だった。話が進んでいくと・・・

 

弁護士 「実は、この建物を建てた建設会社○○社と取引がございまして・・・」

わたし 「・・・」

弁護士 「S社は、雨漏りの修繕もされてるようですけど、損害はどれくらいとお考えですか?」

わたし 「雨漏りの修繕は当たり前の対応と思っています。不動産契約としておかしな点はありませんか?」

わたし 「こちらは法務の素人ですから、専門家の視点からみた損害などを一緒に考えていただきたかったのですが、取引関係があるのであれば難しいと思いますので、今回は見送らせていただきます。」

 

法律事務所を後にし、自分で戦うことにした。

 

利害関係があるのであれば、仕方がない。しかも電話の声でイメージしていた年齢よりも若かったのも気になった点だ。やはり経験値で言うと、弁護士の世界は年齢も大事なように思う。若い弁護士であれば、事務所のボスに止められることもあるだろうしね。

 

弁護士の世界は横のつながりも強く、大手企業と契約しているような顧問弁護士は、弁護士会にも顔がきくだろうし、経験の積んだ力のある人が多いだろうから、普通に考えても安易に訴えるということはできないのだろうなぁ。

 

もちろんガチで戦ってくれる弁護士もいるだろうけど・・・。

 

なにはともあれ、今回の案件で戦ってくれそうな弁護士を探すのは大変なことがわかったので、いろいろインターネットで調べながら、購入窓口でもあるA社にも助けてもらいながら、S社やS社の下請け管理会社との大事なやりとりはメールで記録しながら進めることにした。

 

今回の案件で重要な決め手となったのは

1.大手不動産会社A社を仲介して購入したこと。

マンション管理もA社にしたため、賃借人が退去のときに当時の雨漏りの件を細かく話してくれたことが大きい。販売元のS社だったら、私に伝えてもらえず難しかったように思う。

 

2.前オーナーがマンション管理組合の理事長だったこと。

自分の物件でもあり、マンションの理事長でもある立場の人が、雨漏りの件を知らないでは済まされない。賃借人より雨漏りの報告があったにもかかわらず、マンション管理会社が記録として残しておらず、前オーナーでもある理事長と管理会社担当者が隠していた可能性も考えられる。

 

3.雨漏り修繕の後も雨漏りが発生し、隠そうとしたこと。

修繕の後に台風が通過し、知り合いに部屋の写真を撮ってきてもらったところ、フローリングの上に水たまりができていた。これは伝えずに、S社の報告を待っていると「問題なし」との回答。

 

上記3点だけでなく、さまざまな要因がうまく重なって解決したものであるが、問題が発覚するまでの1年間は家賃収入を得ることができたこと、購入価格の9割強の価格で買い取ってもらえたことを考えるといい経験ができたと思える。。。

 

すべて終わってみて感じたことは、

投資物件は、経験を積んだとしてもハズレに当たることがあるということ。

 

もし前オーナーと昵懇(じっこん)のS社にマンションの管理を依頼していたら、賃貸募集をかけていると偽って、雨漏りで腐食した箇所を修繕していたに違いない。

 

修繕後に賃貸人が「雨漏りがする」と言ってきても、記録には雨漏り報告はないことになっているから、その責任は私になる。

 

そうなると賃貸人に対しての引越費用、水没による物損、修繕費用と軽く見積もっても100万以上はかかっていたことだろう。

 

本当は、詳細をレポートしたいのだけど、あまりにも複雑で文章にするのが大変なので、これぐらいにしておこうと思う。築20~30年の物件で100%のものはないけれど、契約前後の会話、契約時の記録はできるだけ残しておくことをオススメしたい。

    

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「おなかがグー」の管理人シンメイです。日々の出来事や体験などを投稿していきますので、よろしくです。 ブログタイトルの「おなかがグー」は、パソコン等で情報を集める空腹時にも似た日々の作業と潰瘍性大腸炎である私のお腹の具合をイメージして名付けました。