経産省主導で、ソニー、東芝、日立製作所のディスプレイ事業を統合したジャパンディスプレイ(JDI)が苦境に立たされている。
この「日の丸液晶」と呼ばれた ” 寄り合い所帯 ” は、官製ファンドの旧産業革新機構(INCJ)が2000億円を出資してスタートしているんだけど、普通なら異なる会社同士がくっつくことになれば間接部門と言われる人事、経理、情報システムなどを1つにするよね。。。
身近なところで言うと、
1人暮らしをしていた者同士が結婚するとしよう。その時、片方のマンションに住むことになったら、不要となったもう1人の賃貸やら電気、水道、ガスなどはすべて解約するのが当たりまえじゃない?
まぁ、解約しなくてもいいけど、それだけコストがかかるというのは誰でもわかると思う。
ところが、
このジャパンディスプレイ(JDI)では、固定費がほとんど削られていないという。儲かっていれば、誰も文句は言わないだろうけど、状況が状況だからね。
12年の新会社(JDI)発足後は、パナソニックの茂原工場も買い取って、約1000億円をかけてスマホ向けパネル工場に転換。15年には総額1700億円をかけて石川県に月産700万台分のパネルが生産できる工場を新設している。
こういった投資はアタリハズレがあるし、どのような道を描いていたのかはオイラにはわからないから、とやかく言うつもりはないかな。
ただその後も16年から17年にかけて750億円という追加投資が実施されているんだよね。
この追加投資は「次世代パネルの研究開発および設備投資のため」という名目で、資金はあっという間に日々の運転資金に消えたそうだ。
これって、今の状況をみると端(はな)から「次世代パネルの研究開発および設備投資のため」というのは頭になかったのだろうなぁ・・・という感じがする。
累計で約3500億円超の税金が使われてもなお問題山積の状態。。。
先日に台中企業連合によって再建を図ると発表されたけど、これも無期延期となった。
これにはジャパンディスプレイ(JDI)の対応ミスも感じられるし、アップルがJDIに貸し付けている借金返済の条項に「現金残高基準」や「毎四半期」の返済が滞った場合、アップルは全額の即時返済を求めることができるという厳しい条件も支援の交渉がうまくいっていかない要因でもあるんだろうね。
少し前に国内従業員の3割に当たる1200人の希望退職者と募集したようだけど、焼石に水状態のような気がする。
しばらくつなぎ融資で生きながらえていくのだろうけど、法的整理も視野に入れながら動いていると思う。令和初の大型倒産にならないよう実績のある名経営者を迎え入れてもらいたいものだけど、この状況じゃ誰もやりたがらないかもしれないね。。。
だけどシャープも旧産業革新機構(INCJ)から支援してもらうか、台湾の鴻海に買収されるかで迷っていたけど、最終的に鴻海を選んで正解だったよね。日本の企業が他国に買収されるのは悲しいけど、現在は見事にV字回復している。ほんとよかったと思う。
はたしてジャパンディスプレイ(JDI)はどうなるのか。。。
あっ、ジャパンディスプレイ(JDI)よりもオイラがどうなるかだ。(笑)